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2007年12月の記事一覧
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坊さん[ぼんさん] 【超現場用語 は行】 
2007.12.26.Wed / 22:28 
坊さん【ぼんさん・ぼうさん】

これって建築以外でも使われているかもしれませんね。
意味としては業界経験が1〜2年の人間のことを言います。
若い職人さんや監督さんに使われる場合が多いと思います。

語源は1年生のことを1年坊主とか言いますが、たぶんその
あたりではないかと思います。

要は建築業界に入りたてで、まだ右も左も分からない若い衆
のことですね。


使用例

大工さん : なあなあ、こないだ来てたあの若い監督って、聞いて
      も全然答えよらんなあ(答えないなあ)。

監督 : そらしゃーないわ(そりゃ仕方ないよ)、あいつまだ
     1年目のぼんさんやもん。

大工さん : そうかいな! いつ入ったん?

監督 : 3ヶ月前(笑)

大工さん : そんなん一人で現場にこらすなや!(来さすな!)


当然ながら私も、10何年前はそんな頼りないぼんさんの一人
でした(笑)


ばちってる[ばちってる] 【超現場用語 は行】 
2007.12.18.Tue / 21:59 
ばちってる・ばちる【ばちってる・ばちる】

ずれていることを言います。
なにがどうずれているかと言うと、いろいろです(笑)

平行に見えるが実は微妙に平行じゃない時とか、直角に見えるけど
ちゃんと調べると直角じゃない時とかなどです。
“微妙に”と書きましたが、一見して平行じゃないとか直角じゃない
という場合にも使用します。


例えば敷地形状。
敷地の形状は千差万別ですよね。
新規に宅地造成した土地なんかはけっこう真四角(長方形も含む)の
土地もあるにはありますが、大抵の敷地は真四角ではなく、平行四辺形
だったり、台形だったり、すべての角度が違っていたりします。こう
いった場合に「敷地がばちってる」と表現します。まあ、実際には
「ばちってる敷地」がほとんどです。

あと、以前、矩【かね】の項でも言いましたが、壁の入隅・出隅が
直角になってない場合に「その入隅ばちってる」などともいいます。



間崩れ[まくずれ] 【超現場用語 ま行】 
2007.12.17.Mon / 22:50 
間崩れ【まくずれ】

基本モジュールから外れた寸法のことを言います。

工務店など施工する立場から言うとあまり好まれるものではありません。
尺貫法【しゃっかんほう】の項で言ったとおり、建築にはモジュールと
いう基本となる寸法があります。特に木造在来工法ではそのモジュール
を重要視します。
※マンションなどでは1mを基本モジュールとする場合も多々あります。

木造在来工法の場合、基本モジュールは910mm(3尺/半間)となります。
詳しくは尺貫法【しゃっかんほう】の項を参照してみて下さい。この
910mmを基本のに最小単位として設計をしていきます。そして、どうしても
納まりが悪いなどといった場合には、その半分の455mmも合わせて考えて
いきます。

つまり、

455mm → 910mm → 1365mm → 1820mm → 2275mm → ・・・

というのが基本の寸法となります。

基本は910mmモジュールの図面でも、一部でこれらの寸法から外れた数値、
例えば1000mmとか、1550mmとか、1630mmといった柱間寸法が出てくると、
それを「間くずれ」と呼びます。
※人によっては455mmでも間崩れと言う場合もあります。

最初に「あまり好まれない」と書きましたが、理由としては材料のロスが
多くなる、寸法の間違いを誘発するなどが挙げられると思います。
ただし、比較的大きな注文住宅などですと、廊下や階段のみ1000mmモジュール
にすることはよくあります。建てる家の規模に合わせての使い分けですね。

風邪ひいてる[かぜひいてる] 【超現場用語 か行】 
2007.12.05.Wed / 23:28 
風邪ひいてる【かぜひいてる】

セメントの状態のことをいいます。

セメントは通常、砂、砕石(砂利)、水などと混ぜ合わせて使用します。

セメン+砂+水 はモルタル。
セメン+砂+砕石+水 がコンクリートとなります。

これを見ても分かるように、セメントは水と混ぜ合わせることによって
硬化を始めます。建材屋さんなどでよく袋入りのセメントを買いますが、
これを屋外に放置するなどし雨に打たれたりすると、中のセメントは
硬化してしまいます。

※セメント袋の中には薄いビニール膜がありますので少々の雨では
 大丈夫ですが・・・

また屋内での保管でも、開封したものは空気中の水分に反応して、
これまた硬化をしてしまいます。


このような使用前のセメントの一部が硬化してしまった状態を

「セメンが風邪ひいてる」

と言います。


通常小麦粉のようにサラサラのセメントが、風邪をひくと不規則に
硬化し、モロモロといった感触になります。そうなると施工時に
十分な強度が期待できなくなりますので、廃棄処分ということに
なります。ただし、風邪ひきが小範囲で、かつ、強度をあまり要し
ない場所などに使用する場合は、元気なところをよって使用する
こともあります(笑)

完全にセメント袋全体が硬化している場合は、風邪ひきではなく、

「完全に逝ってる・・・」とか「死んでる・・・・」


と言います(笑)



<使用例>

監督A 「倉庫に置いてる使いかけのセメンってまだある?」

監督B 「ああ、あるけど古いから風邪ひいてるかもしれんな〜」

監督A 「ちょっと使いたいだけやから見に行ってみるわ」

監督A 倉庫へ見に行って
    「あかん(だめだ)、死んでるわ・・・・」




寒い[さむい] 【超現場用語 さ行】 
2007.12.05.Wed / 23:05 
寒い【さむい・さぶい】


材料がたぶん足りない。。。。

特に大幅に不足している場合ではなく、ほんの少しだけ足りない場合
によく使います。


こんな状況のときに口にする言葉です。
例えば左官屋さんが壁を塗っています。

監督  「どない?いけそう?」

左官屋さん 「う〜ん、セメン(セメント)がちょっとさぶい(寒い)」

監督  「まじで?何袋くらい足らんの?」

左官屋さん 「いまある分で大方いけるとは思うけど、あと1袋あれば
       充分かな」

てな具合です。

全然足りない場合は「材料寒すぎ〜〜〜〜!!」
と言うかどうかは分かりません(笑)



2007.12.5追記

寸法が微妙に足りない場合にも使うようです。
例えば、図面に書いてある寸法より、実際の寸法が微妙に(数ミリ単位で)
小さい場合などです。


尺貫法[しゃっかんほう] 【超現場用語 さ行】 
2007.12.02.Sun / 21:01 
建築の世界ではいまだに古い単位表記を使っている場合が多々あります。
一般の人にはあまり馴染みがありませんが、職人さんとの会話には尺貫法
での数値が頻繁に出てきます。

特に長さの単位は尺貫法が使われることが多いです。


基本はやはり「尺」でしょうか。

一般的に1尺は約303mmとなります。
※関東間(かんとうま)の場合

そこから下の単位は順番に、

1尺の十分の一 = 1寸(いっすん:30.3mm)
1寸の十分の一 = 1分(いちぶ:約3mm)
1分の十分の一 = 1厘(いちりん:約0.3mm)


逆に1尺から上へは、

3尺 = 半間(はんげん:909mm)
6尺 = 1間(いっけん:1818mm)
9尺 = 1間半(いっけんはん:2727mm)
12尺 = 2間(にけん:3636mm)
※9尺は「丈(じょう)」とも呼びます

などと表現します。

「尺」と「間」の関係を見てもらえば分かりますが、長さは3尺ピッチ
で表現することが多いです。日本の古来からの「在来工法」と呼ばれる
様式では、この3尺がひとつの基本となります。柱と柱の間の距離は
(基本モジュール)、在来工法ではほとんどが3尺で割り切れる数値と
なっています。

国産の建築の材料もこれに倣い、「寸」や「尺」や「間」を長さや巾の基準
として製造している場合がほとんどです。なぜなら、古くからの規格で
ある「尺」を無視した製品を作っても、切捨てる部分が多く出たり、
柱間に素直に部材が納まらなかったりすると、お客さん(建築屋)から
文句が出るからでしょう(笑)
また、建築材料と言えば木材などをまっ先に思い浮かべますが、住設機器、
例えば洗面化粧台やキッチンなど「箱型」の機器やその周辺で使われるキャ
ビネットなども、だいたい1尺を基本として設定されています。

例に挙げると、

間口寸法が下から、
150mm→300mm→450mm→600mm→900mm→1050mm→1200mm→・・・・・

という感じです。

アルミサッシなども、在来工法のモジュールに合わせて、柱間にぴったりと
納まるように設計されていますし、施工時のロスが少なくなるよう石膏
ボードやベニヤ板なども910×1820mmとなっています。すべての材料が
1尺を基本に設計されていると、切捨て分が少なく、余分な材料費がかからず、
ゴミも少なくなるというわけです。



ただ、先に各単位の数値を上のほうに書きましたが、小さい数字は省略される
ことも多いです。というかほとんど省略されています(笑)

例えば、

1寸 = 30.3mm

は最後の0.3mmというのは実際の施工(せこう:工事をすること)には現実的
ではありませんね。よって、多くは30.3mmを省略し、1寸を30mmとしている
場合がほとんどです。

つまり、実際の現場では、

1分 = 3mm
1寸 = 30mm
1尺 = 300mm(場合によって303mm)
半間 = 910mm
1間 = 1820mm
1間半 = 2730mm
2間 = 3640mm

としている場合が多いです。

ですから、前述しました在来工法の基本モジュールも3尺=910mmとし、「910
モジュール(きゅうひゃくとおもじゅーる)」と呼ばれます。


ただし、材料によってはきっちりと1尺=303mmのものもあります。例えば、303mm
×1818mmのフローリング材とか、303×303mmや303×606mmの天井材などは、だいたい
どこのメーカーでも同じ寸法です。これらの材料を取り付けるための下地材の
ピッチは、当然ながらきっちりとミリ単位での施工が必要で、大工さんなど
と打ち合わせをする場合、下地のピッチを「1尺ピッチでお願い」と伝えても、
300mmピッチなのか、それとも303mmピッチなのかをちゃんとお互いに確認する
必要があります。たかが3mmの差ですが、例えばそれが10尺分となると誤差は
30mmにもなってしまいます。3cmもずれると、最後のほうは下地に材料が打てない
状態になってしまいますので注意が必要です。



そういえば昔、ミリ単位が全く通じない職人さんに出会ったことがありました。
年配の畳職人だったのですが、私が「畳屋さん、この畳のこの部分だけ2mm
縮めてほしいんやけど」というと、

畳職人 「えっ、2ミリ?・・・ミリで言われてもワシ分からんねんけど・・・」

私 「エッ・・・・・・」

しばらく考えてから、

私 「え〜っと、2ミリいうたら7厘や!」

畳職人 「ああ、7厘な! よっしゃよっしゃ」

私 「ホッ・・・、良かった〜」


こういう職人さんはさすがに最近会ったことはありませんが、建築の現場に
いると寸とか尺という言葉は普通に出てきます。最初は違和感がありましたが、
慣れるとその単位を使ってしゃべることが楽しくなってくるから不思議です(笑)


よく使われるのはこんなんが多いですね。

大工さん 「天井高さは?」

監督  「8尺で」

大工さん 「枠のチリは?」

監督  「4分で」

大工さん 「垂木(たるき:屋根の下地材)ピッチは?」

監督  「尺(1尺)で」

大工さん 「カウンターの出幅は?」

監督  「尺5寸で」

大工さん 「上り框の高さは?」

監督  「框の見付(みつけ:正面から見た寸法)が5寸で、土間から8寸で」

大工さん 「あんた身長なんぼ(いくら)あるの?」

私  「5尺9寸3分」(笑)


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